世界に響け職人の心意気〜ITを武器にものづくり復権を目指す、小さな組子メーカーの生き方〜

  • 著者: 谷端信夫
  • 価格: 1470 円
  • 出版日: 2012-04-17
  • 出版社: リックテレコム
ぐるるん

日本の職人について書かれた本と思いきや、中小企業の多くの経営者が一通り体験するであろう、さまざまな悩み障害を一通り網羅している。
かわり行く世間のニーズの中で苦悩し、会社の存続のために、一度は大切にしていたものを捨て、IT化によって顧客を広げ、その上であらたにその魅力を見直されてきた組子欄間に戻ってくる。
・・・その一連のプロセスの中で、経営者としてのさまざまな葛藤、泥臭い部分や失敗談も包み隠さずリアルに語られている。
今の温厚な谷端社長のお人柄は、これだけの苦労をされてきたからなのだということを強く感じた。

経営者の一族の端くれである私は、物語に引き込まれ、感情移入し、共感しながら読まずにはいられなかった。

状況が差し迫ると社員をモノのように思えなくなる瞬間・・・若輩者ながら私もそれを感じたことがあるし、本当は東京にいたかったのに富山に帰り、親が経営する零細企業に勤めることになった己の運命に、何度憤ったかと言うことも思い起こされた。

絶え間ない時代の変化の中で、自社のあり方に葛藤し、試行錯誤する経営者や、後継者は少なくないと思う。
本著を読むと、谷端社長の経営者としての、また職人としての半生を追体験しながら、不思議と読者である自分自身が時代の変化の中で、会社と共にどうありたいか、何を大切にしたいか・・・そんなことをさまざまな角度から考えさせられる。
一朝一夕で答えは出ないが、この追体験が勇気をくれ、なんとなくこの先の、私自身の「会社と共に生きる力」の底上げをしてくれるような気がする。

時を同じくして読んだ「日本でいちばん大切にしたい会社」も、世間に衝撃を与えた本であるに違いないが、本著を読んだ後ではすこし感動がうすれてしまった。

「日本でいちばん大切にしたい会社」に共感した方はもちろん、「きれいすぎる」と感じた方には、ぜひあわせて「世界に響け職人の心意気」を読んでんでみてほしいと思う。

みんなの読書記録 (全 2 件)

金平健二
ぐるるん
日本の職人について書かれた本と思いきや、中小企業の多くの経営者が一通り体験するであろう、さまざまな悩み障害を一通り網羅している。
かわり行く世間のニーズの中で苦悩し、会社の存続のために、一度は大切にしていたものを捨て、IT化によって顧客を広げ、その上であらたにその魅力を見直されてきた組子欄間に戻ってくる。
・・・その一連のプロセスの中で、経営者としてのさまざまな葛藤、泥臭い部分や失敗談も包み隠さずリアルに語られている。
今の温厚な谷端社長のお人柄は、これだけの苦労をされてきたからなのだということを強く感じた。

経営者の一族の端くれである私は、物語に引き込まれ、感情移入し、共感しながら読まずにはいられなかった。

状況が差し迫ると社員をモノのように思えなくなる瞬間・・・若輩者ながら私もそれを感じたことがあるし、本当は東京にいたかったのに富山に帰り、親が経営する零細企業に勤めることになった己の運命に、何度憤ったかと言うことも思い起こされた。

絶え間ない時代の変化の中で、自社のあり方に葛藤し、試行錯誤する経営者や、後継者は少なくないと思う。
本著を読むと、谷端社長の経営者としての、また職人としての半生を追体験しながら、不思議と読者である自分自身が時代の変化の中で、会社と共にどうありたいか、何を大切にしたいか・・・そんなことをさまざまな角度から考えさせられる。
一朝一夕で答えは出ないが、この追体験が勇気をくれ、なんとなくこの先の、私自身の「会社と共に生きる力」の底上げをしてくれるような気がする。

時を同じくして読んだ「日本でいちばん大切にしたい会社」も、世間に衝撃を与えた本であるに違いないが、本著を読んだ後ではすこし感動がうすれてしまった。

「日本でいちばん大切にしたい会社」に共感した方はもちろん、「きれいすぎる」と感じた方には、ぜひあわせて「世界に響け職人の心意気」を読んでんでみてほしいと思う。